SECURITY

WordPressを更新しても危ない?
PHPのバージョンとサポート期限の確認方法

セキュリティ公開・最終確認:WordPress乗り換えセンター編集部
PHPのバージョンとサポート期限の確認方法
この記事の結論

WordPressとPHPは別物で、両方を新しく保つ必要があります。2026年10月時点で安全に使えるのはPHP 8.2〜8.5ですが、8.2は2026年12月31日にサポートが終わります。WordPressの推奨どおり、PHP 8.3以上にしておきましょう。

この記事の情報について2026年10月27日時点の、PHP公式サイトとWordPress公式の情報をもとにまとめています。サポート期限は変わることがあるため、PHP公式の「Supported Versions」で最新の状態を確認してください。

WordPressとPHPの関係

WordPressは、PHP(ピーエイチピー)というプログラム言語で作られています。サイトを開くたびに、サーバーの上でPHPが動き、ページを組み立てて表示しています。

家にたとえると、次のような関係です。

たとえ実際の部品更新するのは
家具・設備プラグイン、テーマ自分(WordPressの管理画面から)
家の建物WordPress本体自分(WordPressの管理画面から)
土台・基礎PHPサーバー会社、または自分(サーバーの管理画面から)
プラグイン・テーマ、WordPress本体、PHP、サーバーの4層の図
WordPressの「更新」ボタンで新しくなるのは上の2層だけです

WordPressの管理画面で「更新」ボタンを押しても、土台のPHPは新しくなりません。PHPは、サーバーの側で別に切り替える必要があります。

なぜPHPが古いと危ないのか

PHPのバージョンには、それぞれ「サポート期限」があります。期限が過ぎたバージョンには、脆弱性(セキュリティの穴)が見つかっても、修正版が出ません。

2026年10月21日に公表されたPHPの重大な脆弱性「PHP2Shell」では、まさにこれが起きました。

つまり、古いPHPを使い続けているサイトは、穴が開いたまま、ふさぐ手段がない状態になります。くわしくはWordPressセキュリティの今:2026年10月のPHP脆弱性で、やるべきことをご覧ください。

「動いているから大丈夫」ではない古いPHPでも、サイトは普通に表示されます。危険が目に見えないため、気づかないまま何年も放置されがちです。

PHPのバージョンを確かめる3つの方法

方法1:WordPressの管理画面で確かめる(いちばん簡単)

  1. WordPressの管理画面にログインする
  2. 左のメニューから「ツール」→「サイトヘルス」を開く
  3. 上の「情報」タブを開く
  4. 「サーバー」の項目を開き、「PHP のバージョン」を見る

「8.3.36」のように表示されます。最初の2つの数字(この例なら「8.3」)が、サポート期限を調べるときの「系列」です。

PHPが古い場合、サイトヘルスの「ステータス」タブにも、更新をすすめるメッセージが表示されることがあります。

方法2:サーバーの管理画面で確かめる

多くのレンタルサーバーでは、管理画面に「PHPのバージョン設定」のような項目があり、ドメインごとのバージョンを確認・変更できます。メニューの名前はサーバー会社によって違うため、見つからない場合はサーバー会社のマニュアルで「PHP バージョン」と検索してください。

ドメインごとに違うことがある1つのサーバーに複数のサイトを置いている場合、サイトごとにPHPのバージョンが違うことがあります。すべてのサイトを確認しましょう。

方法3:サーバー会社や制作会社に問い合わせる

管理画面に入れない場合は、次のように問い合わせるのが確実です。

問い合わせの例「〇〇(サイトのURL)で使っているPHPのバージョンと、サポート期限を教えてください」

制作会社に保守を任せている場合は、あわせて「PHPを上げる予定はありますか」と聞いておくと、保守の中身を確かめるきっかけにもなります。

PHPのサポート期限一覧(2026年10月時点)

PHPの系列状態(2026年10月27日時点)セキュリティ修正の期限おすすめの対応
8.5サポート中(不具合とセキュリティを修正)2029年12月31日このまま。修正版が出たら更新
8.4サポート中(不具合とセキュリティを修正)2028年12月31日このまま。修正版が出たら更新
8.3セキュリティ修正のみ2027年12月31日当面は使える。2027年中に8.4以上を計画
8.2セキュリティ修正のみ2026年12月31日年内に8.3以上へ
8.1以前サポート終了終了済みすぐに8.3以上へ

出典:PHP公式「Supported Versions」

WordPressの推奨

「動く」と「安全」は別WordPressがPHP 7.4で「動く」のは事実です。しかしPHP 7.4は、もう穴がふさがれません。動くかどうかではなく、サポート期限で判断してください。

PHPを安全に上げる手順

PHPを上げると、古いテーマやプラグインが動かなくなることがあります。次の順番で進めると安全です。

  1. バックアップを取る
    ファイルとデータベースの両方を保存します。サーバー会社の自動バックアップがあれば、いつの時点に戻せるかも確認しておきます。
  2. WordPress・テーマ・プラグインを先に更新する
    古いプラグインほど、新しいPHPで動かない可能性が高くなります。PHPを上げる前に、すべて最新にしておきます。使っていないプラグインは、この機会に削除します。
  3. 長く更新されていないプラグインを確かめる
    WordPress.orgのプラグインページで、「最終更新」がかなり前のものや、配布が止まっているものがないか確認します。代わりのプラグインを探すか、制作会社に相談します。
  4. できればテスト環境で試す
    サーバー会社によっては、本番サイトを複製した「テスト環境(ステージング)」を作れます。まずテスト環境でPHPを切り替えて、問題がないか確かめます。
  5. PHPを切り替える
    サーバーの管理画面で、PHPのバージョンを切り替えます。一気に何段階も上げず、1段階ずつ上げると、問題が出たときに原因を探しやすくなります。
  6. サイトを確かめる
    切り替えたら、すぐに下のチェック項目を確認します。

上げたら表示が崩れたときは

慌てずに、まずPHPを元のバージョンに戻します。サーバーの管理画面から、すぐに戻せることがほとんどです。

そのうえで、原因を探します。

よくある症状考えられる原因
画面が真っ白になるプラグインかテーマが、新しいPHPに対応していない
一部のページだけ崩れる特定のプラグインやテーマの機能が動いていない
「重大なエラーが発生しました」と出るWordPressがエラーを検知した。管理者宛てのメールに原因の手がかりが届くことがある
フォームが送れないフォームのプラグインが対応していない

原因のプラグインやテーマを最新版にする、代わりのものに入れ替える、といった対応のあと、もう一度PHPを上げます。

戻したままにしない元に戻すのは、あくまで一時的な避難です。古いPHPのまま放置すると、穴は開いたままです。

PHPを上げられないときの選択肢

「テーマが古すぎて、新しいPHPで動かない」「作った制作会社と連絡が取れない」という場合もあります。

IPAは、2026年10月のPHPの脆弱性についての注意喚起で、保守の体制を確保できない場合は、保守を受けられる製品への移行、機能の縮小、公開の終了、廃止も含めて検討するよう案内しています。

選択肢向いているケース注意点
テーマやプラグインを直す・作り直す今後もWordPressを使い続けたい費用と時間がかかる。今後もPHPの更新は続く
Cloudflareを前に置くすぐには作り直せないが、守りを固めたい攻撃を止めやすくなるが、PHPの穴そのものはふさがらない
静的サイトに変えるほとんど更新しない会社のサイトPHPを動かさないので、PHPの脆弱性の影響を受けない。動く機能は減る
EmDashなど別のCMSへ移るブログやお知らせを更新し続けたいWordPressのテーマとプラグインはそのまま使えない
サイトを閉じるもう使っていないサイトドメインの扱いを決めておく

それぞれの違いはWordPressの代替CMS比較、進め方は脱ワードプレス完全ガイドで解説しています。

よくある質問

WordPressを最新にしていれば、PHPは古くても大丈夫ですか?

大丈夫ではありません。WordPressとPHPは別物で、PHPの穴はWordPressの更新ではふさがりません。2026年10月のPHPの脆弱性でも、WordPress公式が「WordPressの更新は不要。PHPを更新してください」と案内しています。

PHPのバージョンは、どれにすればいいですか?

2026年10月時点では、WordPressの推奨どおりPHP 8.3以上をおすすめします。8.2は2026年12月31日にサポートが終わります。

PHPを上げると、SEO(検索順位)に影響しますか?

PHPを上げること自体が、順位を直接下げることはありません。ただし、表示が崩れたりエラーが出たりしたまま放置すると、訪問者と検索エンジンの両方に悪い影響があります。切り替えたらすぐに表示を確かめてください。

PHPのバージョンは、誰が上げるのですか?

レンタルサーバーの場合は、利用者がサーバーの管理画面で切り替える仕組みが多いです。サーバー会社が自動で上げる場合もあります。自分でサーバーを管理している場合は、自分で更新します。保守契約がある場合は、契約に含まれているか制作会社に確認してください。

PHPのサポート期限は、どこで確認できますか?

PHP公式サイトの「Supported Versions」のページで確認できます。各系列の、セキュリティ修正がいつまで続くかが載っています。

古いPHPのままにすると、具体的に何が起きますか?

新しく見つかった穴がふさがれないため、外からサイトを改ざんされたり、サーバーを乗っ取られたりするおそれが高まります。改ざんされたサイトは、検索結果に警告が出たり、検索結果から外されたりすることがあります。

参照元

PHPのバージョン、確かめるのが不安なら

URLを送るだけで、PHPやプラグインの状態から危険度をお返しします。営業電話はしません。

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WordPress乗り換えセンター編集部

運営:株式会社イメージ・ジャパン(1997年創立)。WordPressからの乗り換えと乗り換え後の見守りのほか、Web制作・SEO、AI導入支援、自社AIツール(VCT・Symphy・Mapvoice AI)の開発・運営を手がけています。

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